ザッツ京大

花山天文台 一般公開[歴史的価値の高い天文機器に会いにいこう]

みなさんこんにちは、ザッツ・京大編集部です。
今回ご紹介するのは、
京都市山科区の小高い山の上にそびえ建つ「花山天文台」です。

花山天文台ではさまざまな望遠鏡を用いて、太陽・太陽系天体の観測をしています。
さらに、飛騨天文台(岐阜県)と協力して太陽・恒星活動の研究を進めています。

花山天文台はとても歴史が長く、設立されてもうすぐ90年。
理学研究科が誇る歴史的価値の高い天文機器があると聞いて、
価値あるものに目が無いザッツ編集部としてこれは行かねば!ということで、
一般公開(昨年11月5日)に取材に行ってまいりました。

さらに、11月5日に花山天文台にて行われたギャラリーウィークや
野外コンサートの様子もレポートいたします。

では、天文学一色のスペシャルデー回顧録をはじめます。

花山天文台とは?

花山天文台(かざんてんもんだい)を知る前に、少し歴史的な背景を。

京都大学が創立されたのが1897年(明治30年)。
京大に宇宙を研究する研究者が誕生したのは1907年(明治40年)。
新城新蔵が理学部物理学教室の第四講座教授に就任し、
1910年(明治43年)に時計台の近くに天文台を作り、
「ザートリウス18センチ屈折望遠鏡」という名のハレー彗星を観測するための望遠鏡を
ドイツから購入したというのが、京大天文台の始まりとのこと。
その後、さらなる研究をとより空に近い花山に天文台を設けたのが1929年(昭和4年)。
花山天文台=正式名称:京都大学大学院理学研究科附属花山天文台(長いですね…)

なんと、この望遠鏡は設置から何十年も経った今も現在も立派に活躍しているのだそう!!!
この望遠鏡に会いに花山天文台に行くだけでも価値はある、と
天文学ファンの方々には周知のこと。

2001年には、「90年前の望遠鏡で大きな典型的なツーリボンフレア
(ハの字に明るい部分が輝く構造の太陽面爆発) を観測した」
と世界的に大きな話題となりました。

現役では日本最古の望遠鏡が静かに稼働する花山天文台。
どうです?みなさん興味がわいてきたのではないのでしょうか?

こちらが18cmザートリウス望遠鏡。
現在、現役で稼動している望遠鏡としては、
京大が所有する中で
最長の寿命を誇る望遠鏡といえます。
歴史を感じますね!!

こちらが18cmザートリウス望遠鏡。
現在、現役で稼動している望遠鏡としては、
京大が所有する中で
最長の寿命を誇る望遠鏡といえます。
歴史を感じますね!!

こちらは45cm屈折望遠鏡。
カッコいいですね!!

こちらは45cm屈折望遠鏡。
カッコいいですね!!

花山天文台 一般公開 おさらいデータ

開催日:2016年11月5日(土曜日)13時00分~20時00分
場所:理学研究科 花山天文台 京都府京都市山科区北花山大峰町
(京都市地下鉄東西線「蹴上(けあげ)」下車、「蹴上」からは無料シャトルバスを利用可)
問い合わせ:理学研究科 花山天文台 TEL075-581-1235

大人も子供も楽しめる天文イベントがたくさん
さて。ここからは「花山天文台 一般公開」の見どころをプレイバックしましょう。
本館、広場、別館、歴史館、新館、太陽館とわかりやすく分かれています。
下記のタイムテーブルは2016年のもの。こんな感じであれこれ盛りだくさん!!

一般公開および展示陳列

•望遠鏡による天体観望(昼:太陽、夜:月など)
•京都大学の研究者によるミニ講演会
◦15時00分~ 「日本の有人宇宙活動」土井 隆雄(宇宙総合学研究ユニット 特定教授)
◦16時00分~ 「太陽系外惑星データベース エクソプラネットキョウト(ExoKyoto)を使って「水惑星」を探してみよう」山敷 庸亮 氏 (総合生存学館 教授)
◦17時00分~ 「地球外知性とのファーストコンタクトが人類に何をもたらすかを学問的に考える」呉羽 真(宇宙総合学研究ユニット 特定研究員)
◦18時00分~ 「ハンセン病療養所・長島愛生園の天文台と花山天文台」磯部 洋明(総合生存学館 准教授)
◦19時00分~ 「太陽の脅威とスーパーフレア」柴田 一成(理学研究科附属天文台 台長・教授)
•4次元デジタル宇宙シアター(国立天文台提供のMitaka に、京大オリジナル3D 映像を加え、宇宙旅行を疑似体験)(30分ごとに開催、当日受付で配布する整理券が必要)
•体験型企画
◦太陽黒点スケッチ(昼)
◦みんなで作るバタフライダイアグラム(昼)
◦工作教室「彗星をつくろう」(昼)
◦工作教室「木星の渦をつくろう」(夜)
◦「ロビンソン木村のサイエンスラボ」~鏡まつりだョ!全員集合!!~ (昼)
•Galleryweek作品展示
•宇宙食展示
•ExoKyoto展示・実演

最先端の天文学研究を、わかりやすく
「花山天文台一般公開」では、天文学や宇宙研究に関わる多方面の方々の講演会、
歴史的価値の高い望遠鏡から最新望遠鏡や観測装置の展示と解説のほか、
最新4次元デジタル宇宙シアター、工作教室、夜には月の観望なども行われ、大変にぎわいました。
さらに、本館1,2階で行われたギャラリーウィーク2016では、宇宙をテーマとしたさまざまなアート作品
の展示がズラリ。こちらもなかなか人気のコーナーとなりました。

別の日程で行われた野外コンサートでは、世界的な音楽家である喜多郎氏の
音楽と宇宙の映像を組み合わせたDVD「古事記と宇宙」の上映が行われました。
また、舞踏家の三上賀代さんも応援に来てくださり、喜多郎さんの演奏に合わせて素晴らしい舞踏を上演してくださいました。
どのイベントも宇宙を核とした、天文台の幅広い活動を紹介するもので、
宇宙や天文台に親しみを持ってもらえるものとなりました。

ご近所の方、遠方から来られた方、老若男女と参加者はさまざま。誰もが楽しむことができる、それが天文学。

ご近所の方、遠方から来られた方、老若男女と参加者はさまざま。誰もが楽しむことができる、それが天文学。


こちらは宇宙飛行士の土井隆雄さん。実は土井さん、京大宇宙総合学研究ユニット特定教授に就任しているのです。


わかりやすく「日本の有人宇宙活動」について語る様子。皆さん真剣です。


ジャジャーン!!
本館のドームが開いた様子です。巨大な広角レンズのついた屈折望遠鏡はアナログながらも今もバリバリの現役選手♪


ドームの中はまるで要塞?忍者屋敷?望遠鏡の動作はロープにおもりがついていて、仕掛けがいっぱい。

ドームの中はまるで要塞?忍者屋敷?望遠鏡の動作はロープにおもりがついていて、仕掛けがいっぱい。



理学研究科の学生や職員が、それぞれのブースごとにいるので、わからないことは安心して質問をしてOK!

こちらは夜の観望会。昼間は京都市内の景色を一望して楽しみ、晴れた日の夜は綺麗に瞬く星空を眺めてうっとり。

屈折望遠鏡のレンズの小さなのぞき穴から天体観望。秋の星座の恒星たちや月面、見えたかな?

●花山天文台の主要な観測施設、研究施設

取材まとめ

いかがでしたか?京大花山天文台。
施設内は、天文学の研究資料や観測データなどがびっしり貼られ、
ポイントごとに理学研究科の学生や研究員らわかりやすく教えていましたよ。
「この日のために準備を頑張ってきたんだろうな」っと、ジーンと来てしまいました。
美しいフォルムのレトロな建物には、現役バリバリの独製ザートリウス18センチ屈折望遠鏡ががんばっていたり、3次元立体視装置や4次元シアター室など、最新技術もきっちり備わっている一方で、
どこか風情漂うかっこよさを、ここ花山天文台はもっていました。
来年もまた一般公開はあるとのことです。
お昼は最新の天文学の話題を取り扱う講演会を楽しみ、
星空が見えてきたら天体観望…。
秋の夜長はぜひ、花山天文台へ。(要予約です)。

※ページ上部から2枚目の画像名称を修正しました。(2017年4月14日)

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