2017.08.17
泣く子も黙る?アメリカンフットボール部「ギャングスターズ」の実態に迫る(前編)
みなさんこんにちは。
『ザッツ・京大編集部』です。
今回はリレー記事の第2弾!
先週に引き続き、京都大学独自の海外渡航制度である「おもろチャレンジ」に挑戦した先輩をご紹介します。
前回は、オランダで発酵食品と腸内細菌を調べた、農学部4回生の片所杏野さんにお話をうかがいました。
今週はいったいどんな学生さんが?!
さっそく、お話を聞かせていただきましょう!
今回お話を聞かせてもらうのは、法学部3回生の森田壮一郎さん。
森田さんは1回生の夏、エアコンの普及率が低いイタリアに3週間滞在して、現地の人々の過ごし方を調査しました。
【今回の取材場所はココ!:中央生協食堂】
――まずは、京都大学に入学しようと思ったきっかけから教えてください。
「僕は東京出身なのですが、中学生の頃から京都大学に行きたいと思っていました。1人暮らしにも憧れていましたし、何より京都という街に魅力を感じていて。
中学を卒業した春休みに、一度このキャンパスに来たんです。時計台前のクスノキを実際に見たときは、すごく感動しました。僕もこの場所で学びたいっていう、憧れの気持ちだけで受験勉強をがんばりました」
――中学校の頃からですか! ちなみに……合格の秘訣を教えてもらえますか?
「京大の過去問ばかり、めちゃくちゃたくさん解いていました。だから本番でも、新しい年度の過去問を解いているような感覚でしたね。ほかの大学は落ちてしまったんですけど、京大だけは受かる自信がありました(笑)」
――(笑)。それだけ憧れの気持ちが強かったんですね。実際に入学して京都に住んでみて、どうですか?
「景観も雰囲気も気に入っています。東京ほど人も多くないですし、キャンパスも静かで快適なので、やっぱり来てよかったですね。一般教養ではお寺をめぐる授業もあって、京都の大学ならではだと思いました」
――法学部を選んだ理由は?
「もともとは理系だったんですが、実家の隣が警察署で……」
――それは珍しいですね!
「ですよね(笑)。注目されている事件の容疑者が逮捕されたりすると、報道陣が大勢来ていました。その様子を見ているうちに、法律に興味を持つようになって。事件や犯罪の解決と法律って、切っても切り離せないものだと思うんです」
――おもろチャレンジに応募しようと思ったきっかけは?
「おもろチャレンジの存在自体は入学当初から知っていたんですけど、難しそうだなって思いこんでいたので、最初は応募するつもりはありませんでした。でも、授業であらためておもろチャレンジの紹介を聞く機会があって。『もしかしたら自分にも可能性があるかも』と思い直して、説明会に参加してみたんです。
そのとき、前年度に採択された先輩が『海外に行ってみたいっていう動機からスタートしてもいい』って話してたんですね。まずは行きたい場所を決めて、そこからテーマを決めるのもアリなんだなと思って。僕はドイツに行ってみたかったので、そこから何かテーマがないか調べ始めました」
――あれ、でも実際に行ったのはイタリアですよね?
「そうなんです。最初に興味をもったのは、2015年にドイツの気温が40℃を超えたということでした。それほど高温になるにも関わらず、ドイツではあまりエアコンが普及していないので、現地の人がどのような過ごし方をしているか調べてみようと考えたんです。その過ごし方を日本にも応用できれば、夏場の消費電力を減らすことができるのではないかと思って。
でもドイツって、基本的に気温が低いんですよね。せっかく現地に行っても高温にならなければ調査もできないので、もっと南の方の国にしようと思い、行き先をイタリアに変更しました」
――法学部の学生さんがエアコンと環境問題について調査するというのは少し意外な気がするんですけど……
「応募したのは1回生のときで、法律についてはほとんど何も知らない状態だったんですよね。だから法律に限らず、できるだけわかりやすいテーマにしようと思いました。エアコンがない夏の過ごし方ということであれば、自分の体感でもデータが取れると考えたんです」
――なるほど。実際に行ってみてどうでしたか?
「現地ではホームステイをしていたのですが、ホストファミリーの住まいは新しいマンションでした。家に設置されているエアコンの台数は、日本に比べると少なかったです。日中の気温は30℃を超えていて、僕はエアコンがないと暑いと感じましたが、同じマンションでも、エアコンを設置していない住人も多いと聞きました。
ただ、ホテルや教会などの古い石造りの建物は壁が分厚いため、中に入ると涼しかったですね。石造りの家に住んでいる人に話を聞いたところ、エアコンなしでも27℃を超えたことはないということでした」
――う、うらやましい……! でも石造りの家ですか。日本で真似するのは難しそうですね。
「そうなんですよ。でも、デパートやスーパーで室温を測ってみたところ、ほとんどの場所が28℃弱で、体感としてもちょうどよかったんですね。日本の商業施設はエアコンが効きすぎていて寒いと感じることが多いので、エアコンの設定温度については見習えそうです」
――確かに極寒のことありますよね……。初めてひとりで海外で過ごしてみて、どうでしたか?
「ものすごくワクワクしましたが、さみしかったです(笑)。出発するときは、イタリアなんていたるところに観光名所があるし、毎日楽しいだろうなって思っていたんですけど。初めての国でひとりっていうのは予想以上に心細くて、知り合いがたくさんいて言葉も通じる、普段の環境のありがたさが身にしみましたね。街中が清潔に保たれているところや、ほとんどのお店の店員さんが礼儀正しくて親切なところなど、日本のよさを再確認するきっかけにもなったと思います」
――言葉の壁は感じませんでしたか?
「それは意外と大丈夫でした。出発前は親にも心配されたのですが、受験も乗り切ったしなんとかなるだろうと(笑)。実際、滞在していたのが観光都市だったこともあって、英語が話せればあまり困りませんでした」
――おもろチャレンジをはじめ、大学の制度って意外と学生のみなさんに知られていなかったりするんですけど。森田さんはどうやって情報をキャッチしていますか?
「僕はKULASIS(クラシス)をよくチェックしています」
――授業などの教務情報を配信している、学生・教員向けのWebシステムですね。
「休講情報をチェックしたり、履修する授業を登録したりすることだけに使っている人が多いと思うんですけど、おもろチャレンジのガイダンスのような情報も発信されているので、こまめに見るのがおすすめですね。あとは京都大学のツイッターアカウントもフォローしています」
――Webを中心に情報収拾されているんですね!大学生活を「おもろい」ものにするためには、どうしたらいいと思いますか?
「うーん……自分に合ったコミュニティを見つけることでしょうか。僕の場合は競技かるたサークル。高校はバスケもやってたんですけど。京大に来て、とにかく『かるたをやりたい』という気持ちだけで入会したんですね。そうしたら、同じことに興味をもっている人の集まりなので、やっぱり話も合うんです。ちょっと時間が空いたときなんかに、気軽に顔を出せるコミュニティがあるのはいいと思います」
――確かに、学内に落ち着ける居場所があるといいですよね! 最後に、新入生や未来の大学生へ向けてメッセージをお願いします。
「大学でももちろん勉強は大切ですが、受験勉強とは違います。おもろチャレンジでもサークル活動でも、どんなことでもいいので、やりたいことを見つけて打ち込んでください。好きなことを好きなだけできる大学生活って、人生の間でとても貴重な期間だと思うので、存分に楽しんでほしいです」
森田さん、ありがとうございました!
『おもろチャレンジ』の詳細はコチラ!
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/education-campus/student-3/types/program2/omoro-challenge
(※京都大学体験型海外渡航支援制度 ~鼎会プログラム「おもろチャレンジ」~は2020年度で終了しています。)