Campuslife

No.32

update.2018.09.03

学ぶ夏フェス再び!イベント満載オープンキャンパス!

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こんにちは、ザッツ京大編集部です。

京大生、そして元京大生だった方々は、尊敬する教授がいたから、レベルが高いから、家から近いから(!?)などなど
何かしらの理由や期待を胸に、京大の門を叩いたことでしょう。

京大生でない方も、きっと中高生のころは何かに向かって一生懸命に熱いを思いを抱いていたはず!

あの当時の熱意を思い出させてくれる毎夏恒例のイベント、
そう!「京都大学オープンキャンパス2018」が、
8月9日(木)・10日(金)に開催されました。

連続猛暑日記録を更新した、暑すぎた今年の京都。
今回は、そんな夏よりアツい情熱に燃える受験生たちの様子をお届けします!

 



台風13号が日本に接近中——。
開催を間近にまさかの不穏なニュースが流れましたが、そんな心配もどこ吹く風。当日は徐々に青空が広がり、むしろ熱中症が心配されるほどの気候に。時計台前に設置されたミストシャワーも大活躍する中、続々と参加者たちが集まってきました。

 



京大のオープンキャンパスは規模が大きく、広い構内のそこかしこで体験プログラムやイベントが行われているのが特徴。学部ごとに細かなスケジュールが組まれているため、いろいろ回ろうと思うと、綿密な計画を立てておく必要があるのです。

むむっ、この感じ、なんとなく覚えが……

そうだ、夏フェスだ!

それぞれの学部はいわば出演するアーティスト。参加者たちは、憧れのステージを見て知るために、うだるような暑さの中を駆けつけたのです。そんな彼らをサポートしようと、運営スタッフたちも汗をかきかき頑張っていました。

 

それでは早速、イベントレポートにいってみましょう。まずはオープニングセレモニーが行われた百周年時計台記念館百周年ホールから。

ご覧ください、この大盛況ぶり!! 午前8時から配られた整理券は、あっという間にソールドアウト(←いや、もちろん無料だけどね。気持ち的に)。なんといっても大御所が登場するステージですから。参加者たちはプログラムを手に、緊張と期待の面持ちで開始時間を待ちわびていました。

 

登壇されたのは、1日目が北野理事、2日目が山極総長。京大が掲げるWINDOW構想を中心に、北野理事は大学の歴史や構造的な部分、山極総長はご自身の経験を交えて、大学での学び方とはどういうことかといった内容などを講演しました。参加者たちは、一言も聞き漏らすまいと真剣そのものの表情。一生懸命メモを取る姿が印象的でした。

 


その後、行われたのは応援団による演舞と在校生の講演。気合の入ったエールとキレッキレの動きに圧倒されながらも、食い入るように舞台を見つる参加者たち。ライブ会場に負けない一体感と熱気がホールを包みます。講演した先輩方は、某IT企業のプレゼンさながらの流暢なトークを披露し、尊敬の眼差しを浴びていました。

 

 

京大のリアルな話が聞ける! 学部ごとのキャンパスツアー

続いてお邪魔したのは、文学部のキャンパスツアー。まだ開始まで時間があるというのに、すでに入り口には行列が。オープンキャンパスのイベントは、運営の都合上、定員が設けられているものも少なくありません。学部ごとのキャンパスツアーもその一つです。受付開始は去る6月下旬の午前6時。会場の志高き高校生に話を聞いてみると、希望者が殺到するのを見越し、頑張って早起きしたんですって。眠い目をこすりながら、パソコンの前に陣取ったんだろうと思うと、何ともいじらしい(涙)

 

 

簡単な説明と注意事項を受け、10人程度の6班に分かれていざ出発! 実際に通っている大学生ならではの目線で、キャンパスを案内してくれるのが、このツアーのいいところ。「ここが京大のオシャレスポットで…」「ここはテスト前には満席になって…」と、京大生なら思わずそうそう! と頷く説明が満載でした。

 

 

中でもびっくりしたのはこちら。修士1回生による研究発表があったんです。スライドも使って、学会さながらにイキイキと研究発表を行う先輩。確かに、大学生がどんな勉強をしているのか、研究内容を聞くとリアルに分かりますよね。

 

 


その後は、附属図書館を見学したり、百周年時計台記念館を訪れたり。参加者たちは、普段目にしない専門図書や京大グッズを手に取り、珍しそうに眺めていました。そうそう、附属図書館では、書庫ツアーやスタンプラリーも開催されていましたよ。

 

 

何でも聞いてね。親切丁寧な相談コーナーや懇親会


各学部には必ず「学部相談コーナー」が設けられています。こちらはだれでも参加可能。年齢が近い先輩だからこそ相談できることってありますよね。それとは別に、工学部では女子受験生のための全学科共通企画、通称「テク女子」が行われました

 

 

コンセプトは、「テク女の、テク女による、テク女のための交流会」。工学部って、女子が圧倒的に少ないイメージがあるでしょ? でも、意外や意外。実は毎年大盛況なんですって。初めに行われたプレゼンはとても面白くて、講演会場につめかけた女子受験生はテク女の話に皆さん聞き入っていました。

 

 

それが終わると、別の講義室で懇親会が行われ、テーブルごとに相談タイムが始まりました。希望する専攻科の席に、我先にと移動する参加者たち。どのブースも当然満員で、みなさん先輩に対して、どんどん積極的に質問していました。これだけの女性、いや、予約できなかった人も含めると、かなり多くの女性が工学に関心を持っていることに驚き! 京大のWINDOW構想の「W」が指す一つの意味は「Women」。女性リーダーの育成や家庭生活との両立支援が推進されています。この中から世界に羽ばたく女性研究者が出てくるかもしれないと思うと、頼もしいですね。

 

 

こんなことまでできちゃうの!? 充実の体験プログラム

さて次はどこへ行こうか。プログラムとにらめっこをする取材スタッフは、アイドルを出待ちしているかのような一団を発見。付いて行ってみると、向かった先は医学部医学科でした。まずは講堂で、昨年につづき、医学部附属病院の伊藤先生による歓迎の挨拶。参加者たちは、まるで面接が始まるかのようにガチガチに緊張。あぁ、大丈夫だよと声をかけてあげたい……。そんな雰囲気を察してか、「ここ、笑うところよ〜」と、小粋なジョークを挟みながら説明をする伊藤先生。場が一気に和みました。

 

その後、参加者たちは半数ずつに分かれ、講堂に残ったチームには何やら緑のボックスが配られました。これはその名も「あっぱくん」。練習用人形を使わずとも、手軽に心肺蘇生トレーニングができる優れものです。

 

先輩の実演と教材アニメを見ながら、胸骨圧迫(心臓マッサージ)やAEDの使い方を学ぶ参加者たち。「みんなも一緒にやってみよう」の掛け声で立ち上がり、一斉に胸骨圧迫のトレーニングを始めました。
すると……会場に響き渡るキュッキュッという操作音。一つ一つの音はそれほどでもないんですけどね。100人以上が一斉にやると、なかなかすごいんですよ。最初こそ笑いが起きたものの、次第にその表情は真剣に。「意外としんどかったです」と、感想を語ってくれました。

 

続いては、班ごとに医療技術の体験ツアーへ。シュミレーターなどを使って、画像診断や採血、点滴、縫合などを体験しました。初めて医療器具を使うとあって、興奮が隠せない参加者の面々。先輩方に教えてもらい、「難しいね〜」と言いながら、果敢に挑戦していました。失礼ながら、取材スタッフ陣は赤い液体で染まるテーブルや、震える手で縫合される様子を見て、内心「痛い痛い……」と絶叫。だって仕方ないじゃないか。初めてなんだから。お医者さんの技術って、やっぱりすごいんですね。

 


こういった医療体験は、人間健康科学科でも行われていました。もちろんこちらも大盛り上がり。聴診器で調音したり、妊婦さんの疑似体験をするなど、オープンキャンパスだからこそできる経験を堪能していました。

 


体験の合間には、参加者からいろいろな質問が飛び交っていました。「どんな風に勉強していましたか?」「学生生活はどうですか?」「専門科っていつ選ぶんですか?」などなど。答える先輩方も、自分たちの経験を惜しむことなく未来の後輩たちに伝えていました。

 

医学科のプログラムの後半には、上本医学部長の歓迎挨拶や、先端医学・先端医療についての講演がありました。この時すでに、開始から3時間が経過。ちょっと疲れてきたかな? でも参加者たちの目の光は消えていません。みんな本当にすごい熱意を持って来場しているんだなと、改めて感心しました。

 

取材スタッフは医学部を後にし、次は薬学部を訪れてみました。着いてみると、竹島教授による模擬授業の真っ最中。そろりとお邪魔します。竹島教授は、某家庭教師CMにも使われているアニメや美白女子など、中高生にも身近な例を交えながら、「ビタミンと薬」について、解説されていました。完全文系の取材スタッフもこれならわかる! 楽しく授業を拝聴しました。

 

その後は、12名ごとに分かれ、先生方に連れられて17の各研究室を見学。山岡助教率いる薬品合成化学(高須清誠教授研究室)では、鎮痛剤に使われるベンゾカインを実際に作る実験が行われました。謎のマシンが並び、薬品の香りが漂う研究室に入った瞬間、「うわ〜ラボだ! ラボ!!」。参加者以上に大興奮してしまった取材スタッフ(すみません)。参加者たちは実験用ゴーグルを着用し、真面目に作業に取り組んでいました。

 

他にも各学部でいろんなプログラムが実施されていましたが、全てを回ることは叶わず、この辺でレポートは終了。
だってそれぞれが充実してるし、広いんだもん……。

 

取材を終えて

京都大学の夏のビックイベントオープンキャンパス。
元気に学内を回る受験生、受験生をアテンドする京大生
きっといろんなおもろいことを経験できて、体も心も満たされたことでしょう。
(ちなみに取材スタッフは、イベントが盛りだくさん過ぎて、体が疲労で満たされていました・・・)

さて、この記事を書いているのは8月下旬。きっと夏休みがもう終わっている参加者の方もいることでしょうが、もし夏の思い出に、そして京大を目指すきっかけになってくれたのならうれしいです。

そんなみなさんの入学を心待ちにしています。
また逢う日まで、どうかお元気で。