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No.24

update.2018.01.17

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寒風にもすっかり慣れた今日このごろ。
みなさん、風邪など引かれていませんか?
こいでもこいでも進まない自転車に、
北風がちょっぴりうらめしいザッツ編集部です。

さて、今年も行ってまいりました。京大、秋の恒例イベントの一つ「京大ウィークス」。

[京大ウィークスってなに?]
京大ウィークスは、北は北海道から南は九州まで、全国各地に展開している数多くの教育研究施設を地域の皆様に開放し、日々の研究等を紹介する皆さんの知的好奇心を刺激するイベントです!
詳しくはこちら(http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/social/weeks/2017.html

早速、レポートしたいと思います!

さて、今回、潜入してきました施設は、和歌山県東牟婁郡串本町にある「防災研究所 潮岬風力実験所」です。
串本町といえば、本州最南端の町!
その中でも、こちらの研究所が位置するのは最南端中の最南端……潮岬!!
旅行での記憶が確かならば、澄み渡った紺碧の海に白亜の灯台、そしておいしい魚介類♪
ふっふっふ、これはもうナイショで満喫するしかないでしょう。
そんなワクワク気分に浸っていると・・・

はい、きました。まさかの台風接近のNEWS!

ガーン・・・

一転して、開催されるかどうかハラハラの事態になってしまいました。。。
しかし、これはきっと、風神様からの「ちゃんとしなさい」という激励だったんでしょう。
ということで心を入れ替え、無事、迎えることができた当日。
イベントの様子をマジメにレポートしてきました!

防災研究所 潮岬風力実験所って?

さてさて、こちらが今回訪れました「防災研究所 潮岬風力実験所」です。
地面、濡れてますでしょ。風神様だけじゃなく、雨の神様も駆けつけてくれたみたいです。

石垣が一見、民家的な雰囲気を醸し出していますが、
その実態は、台風や竜巻、豪雨などの異常気象に対する最前線の観測施設!
加えて、強風が建物にどんな影響を与えるのか? 被害を軽減するには? などの研究が、日夜行われているんです。

ご覧ください!この屋上からの絶景!!!
奥には潮岬灯台も見えます。風も雨も全然気にならない(ような気がします)!

屋上の周囲にはいろんな観測機器がニョキニョキ。飛行機型風向風速計のプロペラ……回転がすごいことになっていました。

屋上の周囲にはいろんな観測機器がニョキニョキ。飛行機型風向風速計のプロペラ……回転がすごいことになっていました。

 

見学開始!

参加者に加えて地元のケーブルテレビ局、地元紙の取材撮影が入る中、まずは資料を片手にさまざまな観測機器の紹介です。


右下の白い機器は、なんと超音波で風力を測定するもの。
3Dで測定することができる世界初の機器で、最初に実際の観測に使用したのが、じつは潮岬風力実験所だったそうです。

上空の大気状態を観測

ひと通り説明を聞いたら、次は観測を実体験!
ヘリウムを入れた大きな風船に、「ラジオゾンデ」と呼ばれる機器を取り付けて空へ放ち、上空の気温や湿度を観測します。

  • 気温や湿度を計測するラジオゾンデを
  • パラシュート付きの風船に取り付けて
  • さぁ空へ飛ばします
  • うまく飛び立って一安心
  • あっという間に見えなくなりました

ラジオゾンデが送ってくるデータは、屋上に設置されている左下の機械で受信。
風神様がやる気満々なこの天候でもきちんと観測できたようで、後ほど結果を解説してもらいました。

観測機器のデモンストレーション

セミナースペースでは、観測機器のデモンストレーションも行われました。
複雑な機器の仕組みを理解するのは難しかったですが(当然ですね)、
「さて、扇風機の「強」の風速はどれくらいでしょう?」
クイズ形式で実演してもらうと、なんだかちょっと理解できた気分に。


他にも、せっかくの(?)台風当日ということで、気象庁のサイトを見ながら解説してもらったり、ペットボトルで風力実験のキットを作ってみたり。

いろんな視点から「風」に親しむことができる1日でした。
今回はいろいろとハラハラさせてくれた風神様。。。
このまま穏やかでいてくれますようにと願いながら、充実感を胸に帰路につくのでした。

取材を終えて

今回は台風のせいでハラハラさせられた取材でした。

ですが、この台風の状況を逆手に取った説明もあったりと、
さすがは専門家、いや研究者のたくましさを感じました。

台風続きの今回の京大ウィークス。
この台風に負けずに、他の場所も取材してきた記事があるので、
そちらもぜひご覧ください!

それでは、また、次回のザッツで!